山を知らずに木の家なし 「木は育つ環境や手入れなどによって一本一本違います。実際に山を歩いて勉強したことで、この木は住宅のあそこに使うといいなとか、文字通り適材適所が分かるようになりました」と千葉翁。 「最近では、木裏や木表もわからない職人が木の家を建てようとしているご時世ですが、みんなもっと勉強しなければいけませんね」と言う。「木で家を建てよ うと思ったら、森のことをよく知らないとダメだし、逆に木を育てる山側も、もっと家づくりのことを知らないと本当にいい木は育てられません。使う立場で山 を見ると、少数の例外を除いて、どこに行っても山を育てていないのが現状です。もっと熱心に育ててほしいですね」千葉翁の説得力のある言葉に一同「ごもっ とも、ごもっとも」と大きく頷くのだった。 最近では、施主を紀州などの山に連れていくこともあるという。自分の家の材料となる木や森を見ておくことで、出来上がった家に対する愛着もひとしおとなるだろう。 また、20年以上の山歩きの経験をもとに、山林家に対する技術指導や経営指導を行うなど、山側を育てることにも意欲を燃やしているようだ。 |