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その後、気分を変えるように、探検隊を乗せたジープはブナの原生林に向かった。栗駒山がますます近くなってくる。「あと1ヶ月もすると積雪期に入り、この道路は閉鎖されます」ジープを運転するスタッフが教えてくれた。
すでに山道を行く車の数もかなりまばらだ。
しばらく行くと、車道から反れて一段と急な山道にジープは入っていく。ぬかるみでもジープは訳なく進んで行く。周辺一帯には樹齢150年というブナの原生林が静かに広がっている。探検隊は頂上付近でジープを下り、幻想的なブナの森に足を踏み入れる。
「杉やヒノキなどの針葉樹と違い、ブナなどの広葉樹は自然に種が落ちて、放っておいても育っていくんですよ」とスタッフの一人が説明してくれる。「あっ、ねずこだあ」千葉ちゃんが山の斜面を指差して叫んだ。ねずこにはヒノキに似た針葉樹で、幻の木と呼ばれるくらい珍しいという。隊長はブナの原生林で熱心にスケッチをしている。
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遅い昼食を取った後、探検隊は再び杉の森に入った。手入れの行き届いた90年生(植林してからの年数をあらわす表現)の森では、間伐した後に苗木を植えた複層林や、日当たりを効果的に得るために、数メートル幅で帯状に間伐した列状間伐など新しい試みを見学する。松の木を伐採する現場にも遭遇した。木が伐採されるのはあっという間のできごとであった。
山の斜面に30cmほどの杉の苗木がたくさん植えられている場所も訪れた。「こうやって森は再生されていくのかあ。でもこれが大きくなるまでには何十年もかかるんだよなあ」カズが再生される森のサイクルの長さに思いを馳せているうちに、あたりは次第に夕日で赤く染まりはじめていた。気がつくと、もう一日も暮れかけている。
「いろいろな森や木があるというのを見れてよかった。杉の植林地もあればブナの原生林もある。日当たりが良く育ちのいい木もあれば、そうでないのもいる。やっぱり山はいい」夕日を受けながら隊長が言った。
その夜、気仙沼の漁師が森に木を植えているという話を、くりこまのスタッフが探検隊に語った。きれいな海はきれいな森や山から生まれるのだそうだ。自然界は常に密接につながっていることが興味深い。
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